2025.11.14
ファイナンシャルプランニング
CASE
08

難しい公的年金・iDeCoを直感的に理解する体験設計 ─ MILIZEの金融計算エンジン×簡易UIで“最小入力→即わかる”を実現 ─

フコク生命

この事例の要約

01
課題

年金・iDeCoを“自分ごと化”できる体験が不足していた

02
解決策

MILIZEの金融計算エンジン×簡易UIで“最小入力→即わかる”を実現

03
効果

短時間で“自分ごと”の数字が理解でき、相談・資料請求にも好影響


01
課題

年金・iDeCoを“自分ごと化”できる体験が不足していた

公的年金制度への不安が高まる中、自助努力での老後資金準備の重要性が増しています。フコク生命は、顧客向けに自身の公的年金受給額を踏まえた老後収支や老後必要資金、その不足額をiDeCoでどれだけ補えるかを簡単に把握できるツールの提供を模索していました。公的年金やiDeCoは関心が高い一方で、制度が複雑で「自分の場合いくら足りないのか」を直感的に理解しづらい課題がありました。そのため、最小限の入力で、信頼できる計算根拠に基づき、老後収支と老後必要資金、その準備手段としてのiDeCoの効果をワンストップで理解できる“腹落ち体験”の提供が同社の大切にする価値観である「お客さま基点」につながると考えました。既存の一般向けシミュレーターは機能面では充実していても、金融機関サイト上での導線やUIとしては「手軽さ」と「納得感」の両立に改善の余地がありました。

  • 難解さの壁: 専門用語や前提条件が多く、一般ユーザーが短時間で“自分の数字”に落とし込みづらい
  • 断片的な試算:公的年金額・老後収支・iDeCoの税制メリットが別々で、一気通貫の理解が難しい。
  • UI/導線の最適化不足:金融機関サイト内で、「最小入力→即結果→行動」に繋げる設計が必要。

02
解決策

MILIZEの金融計算エンジン×簡易UIで“最小入力→即わかる”を実現

フコク生命はMILIZEと共同で、信頼性の高い計算ロジックと使いやすさを両立する仕組みを構築しました。公的年金の試算には、厚生労働省が公開する「公的年金シミュレーター」のソフトウェアプログラムを参考に、MILIZEの金融計算エンジンの見直しを実施しました。また、iDeCoについても同エンジンを活用し、掛金・運用期間・想定利回りを入れるだけで、将来資産・税制メリットを数秒で可視化できる仕組みを実現しました。

  • 安心感の提供: 厚労省の公的年金シミュレーターを参考にしたロジックで、公的年金見込み額を提示。
  • 最小入力×即結果: 年齢・加入期間・収入など主要項目のみで、年金額から老後収支まで自動算出。
  • iDeCoの“一目理解”: 運用益・元本・所得税・住民税控除効果、受取時の控除イメージを簡潔に表示。
  • Web公開で誰でも利用可: 顧客自身が自宅で試せる“判断支援ツール”として提供。

03
効果

短時間で“自分ごと”の数字が理解でき、相談・資料請求にも好影響

公開後は、短時間で「自分ごと」の数字を確認ができる体験が高く評価されました。
さらに、同社iDeCoの申込件数増加など次の行動にも好影響がみられています。

 

主な効果

  • 社内やユーザー評価:「入力が少なく簡単」「税制メリットが具体的にわかった」など、ポジティブな回答が得られた
  • 行動変容: 初年度目標に掲げたアクセス件数を6ヵ月でクリアし、同社iDeCoへの申込件数も増加した。

担当者の声

最小入力で、老後の見える化を実現できた。

富国生命保険相互会社 年金コンサルティング部 立入 祐治 氏:

「『公的年金やiDeCoは難しい』というお客さまの声に、どう応えるか――それがこの取り組みの出発点でした。 本シミュレーションの最大の特徴は、公的年金・老後収支・老後資金の準備手段としてのiDeCoを一元的に捉えられる点にあります。また、入力項目を最小限に抑えることで、誰でも簡単に利用できるようにし、結果画面では要点が「見える化」されており、老後の収支や税制メリットを直感的に理解することが可能です。 “納得して次の行動に移るためのきっかけ”を、これからもお客さまに提供し続けていきたいと考えています。」

まとめ

制度改正にもブレない判断支援を標準装備

信頼できる計算根拠と最小入力の体験設計により、「難しい」を「わかる・進める」に変えた導入事例です。制度改正が続く公的年金・iDeCo領域においても、MILIZEとの協働による継続的なアップデート運用を通じ、今後も“判断支援の標準装備”として長期的に価値を提供していきます。

フコク生命

富国生命保険相互会社は1923年創立で、「ご契約者の利益擁護」を経営理念とし、創業以来一貫して相互会社形態を貫く唯一の生命保険会社です。2025年3月末時点で総資産7兆3,298億円、従業員数12,620名(営業職員9,753名、内務職員2,867名)。全国の営業拠点を通じたFace to Faceによる活動でお客さまへ安心を提供することにこだわりながら、さまざまなご要望にも柔軟にお応えするためにITやデジタルを活用し、リアルとデジタルを効果的に組み合わせた活動にも取り組んでいます。


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